沈んでいた
誰かの水槽の中で
泳げないサカナ
服装だけが派手な
笑っていた
その方が容易いから
逃げられないんだ
本当だよ、本当だよ
俯く
ひとつも
手に入れられない
朝も夜もいつでも独り
飛礫に打たれりゃ嗤われよう
壊れた翅を捥ぎ取る
歪んだ影が立つ
追われていた
あなたの嘆きの隅で
浮かんでるサカナ
濁る目の奥の方
分かってたまるかよ
そんなことばかり
朝も夜もいつでも独り
今夜も悪夢にご用心
膨らめばすぐに萎んでく
役立たずのバルーン
朝も夜もいつでも独り
飛礫に打たれりゃ嗤われよう
破れた翅で宙に浮き
どこまでも泳ぐ
どこまでも泳ぐ
どこまでも泳ぐ