故郷

あの田園に
埋もれたまま
沈む夕日が
僕の故郷

冷たい畝に
僕は見ていた
あなたの姿
強く抱いた

生きる事など
儚いもの
通り過ぎたら
乾きはじめる

それでもずっと
忘れはしない
あなたの愛を
優しい眼差しを

いま一度だけ
逢えるとしたら
かける言葉は
何にしようか

見送る事が
悲しい故に
この悲しさを
少し赦せる